- 受託検査
粉体の分散不良による品質課題と実績紹介
化成品の受託生産先をお探しの際、製造現場において「粉体の分散不良による品質課題」にお困りになった場面はないでしょうか?
同課題に対する対応方法と実績をご紹介いたします。
「分散・分離」の課題と解決案
製造現場では、以下のような多くの要因が製品の分散状態に影響を与えます。
<影響を与える要因例>
| 原料のロット差 | 製造ロットごとに「粒度分布」や「水分量」、「表面状態」には微細なバラつきがあります。 このわずかな差異が、既存の配合条件では分散不良や凝集を引き起こす要因となる可能性があります。 |
|---|---|
| 季節変動 | 気温の変化は、液体の「粘度」に直結します。 夏場は粘度が下がり沈降しやすくなる一方、冬場は粘度が高まり分散効率が落ちるなど、環境変化は品質の安定性に大きく影響を与えます。 |
| 設備の経時変化 | 装置を使い続けることで、部材の摩耗が進行します。 これにより、同じ稼働条件でも以前と同じ品質が再現できなくなるケースがあります。 |
特に高付加価値な製品ほど、これらの変動要因を吸収し、安定した粒子径と分散安定性を実現することが求められます。
湿式ビーズミルのご提案
粒子の凝集や経時的な分離にお悩みであれば、「湿式ビーズミル(微細球体を高速回転させて粒子を均一に粉砕・混合する装置)」が、その解決策になるかもしれません。
この技術は、最適な粒度分布を維持することで製品の機能性・信頼性を高め、顧客満足度を大きく向上させる鍵となります。
<ビーズミルの原理>
回転する筒状の容器の中にセラミックやガラス製の小さな球(ビーズ)と、粉砕したい粉体などを液体に混ぜた溶液を入れて使用します。
攪拌羽が高速で回転すると、遠心力によってビーズが外側に押し出され、ビーズ同士やビーズと容器壁が激しく衝突・摩擦します。
この繰り返しの衝撃と摩擦により、その間にある物質が数マイクロメートルレベルまで微細化・分散されます。

これにより、以下のような課題を解決することが可能です。
(例1)分散安定性の確保(品質の長期維持)
(例2)発色性の向上(コスト削減と高品質化)
(例3)付加価値の向上(機能性の最大化)
当社のワンストップ受託生産体制
マークテックグループは、ビーズミルを使用した受託製造だけでなく、化成品製造のトータルソリューションを提供する受託生産を実施しております。
湿式分散にとどまらず、原料の受け入れから最終製品化まで、以下の幅広い生産対応力で製造現場のバックアップにご協力できます。
ビーズミルによる「分散」はもちろん、その前後の工程もまるごとお任せいただけます。
ワンストップの受託生産のご対応例
| 例1:製造工程 | 前処理としての「混合・溶解・乳化」から、不純物を取り除く「ろ過」、最終形態への「充填(小分け等)」まで対応します。 ※協力会社における工程を含み、あらゆるニーズに柔軟にお応えいたします。 |
|---|---|
| 例2:品質保証と特殊対応 | 粒度分布測定をはじめとする高度な分析で品質を担保するほか、危険品の適切な取り扱いも可能です。 |
| 例3:運用効率化 | 生産管理システムの構築や、複数企業との契約手続きを一本化することで、お客様の管理コスト削減と業務効率化を実現します。 |
マークテックグループ内で対応が難しい設備や工程があった場合においても、信頼できる協業先と連携し、お客様のご要望に柔軟にお応えできる体制を整えております。
「粉体の分散不良」以外のご相談もお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
<技術情報>湿式ビーズミルによる「分散」のメリット
湿式ビーズミルによる高度な分散処理を行うことで、具体的にどのような課題が解決できるのでしょうか。
主なメリットは以下の3点です。
(1)分散安定性の確保(品質の長期維持)
化成品に含まれる微細な粒子が均一に分散していないと、時間とともに粒子が沈降してしまいます。
湿式分散後は粒子が均一に浮遊し、長期間安定します。

経時で分離してしまう


時間が経っても分離し難い
<分散性に関するメリット>
| 長期保存が可能 | 数ヶ月~数年、品質が変わらない |
|---|---|
| 使用時の品質が一定 | いつ使っても同じ性能 |
| 顧客満足度向上 | 「品質がばらつかない」という信頼 |
(2)発色性の向上(コスト削減と高品質化)
化成品の色は、微細な粒子がどれだけ均一に分散しているかで決まります。
粒子が大きく、ばらばらの状態だと光が乱反射して、色がくすんでしまいます。また、インクの場合では粒子径が均一になると、同じ濃度でも色が濃く見えます。
つまり、粒子が均一に分散されていれば、より少ない顔料の使用量で同じ色が表現できるようになります。

鮮やかではない


鮮やか
<色彩に関するメリット>
| 色が鮮やかになる | より少ない量で同じ色が出せる |
|---|---|
| 色の再現性が高い | ロットごとに色がぶれない |
| コスト削減 | 顔料の使用量を減らせる |
(3)付加価値の向上(機能性の最大化)
分散が不十分だと、製品の性能が発揮できない場合があります。
化成品の多くの機能(防水性、耐久性、光沢感、滑らかさなど)は、粒子の分散状態に大きく左右されます。
例えば化粧品の場合、湿式分散によりファンデーションの粒子が均一に分散すると、肌への密着性が向上し、より自然で美しい仕上がりになります。
<機能性に関するメリット>
| 製品の機能性が向上 | 防水性、耐久性、光沢感など |
|---|---|
| 新しい用途が開発できる | 高機能化成品の実現 |
| 市場での競争力が強化 | 高付加価値製品として販売可能 |
ビーズミルを用いた当社受託生産事例
事例1:防錆塗料
| 効果 | 色の鮮やかさと均一性を向上させます。粒子が均等に分散することで、塗膜の光沢感が増し、色ムラが減少。 耐候性と隠蔽力も改善。 |
|---|
事例2:赤色塗料
| 効果 | 顔料を微細化・均一分散させ、塗膜の密度と耐食性が向上。 粒子サイズが揃うことで防錆成分の効果が最大化され、施工性も改善。 |
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事例3:はっ水材料
| 効果 | 撥水剤やナノ粒子を微細化・均一分散させ、表面処理の均質性が向上。 粒子サイズが最適化されることで撥水性能が安定し、耐久性と施工品質が大幅に改善。 |
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湿式分散・粉砕装置(ビーズミル)のご紹介
当社のグループ会社である東北化工株式会社(栃木県那須烏山市)において、以下の湿式分散・粉砕装置(ビーズミル)を所有しております。
加工対象物の物性やご要望の処理量などをヒアリングの上、最適なご提案をいたします。
| 装置名 | ダイノーミル | ナノグレンミル |
|---|---|---|
| メーカー | シンマルエンタープライゼス | 浅田鉄工 |
| 容量 | 1.4Lit機 | 5.6Lit機 |
| 装置外観 | ![]() | ![]() |
終わりに
受託製造での安定した製品供給や、工程間移動のロス削減に関しまして、お悩み等がございましたらお気軽にお問い合わせください。
ご相談やお見積もり、工場見学のご希望など、些細な事でもお気軽にお問い合わせください。









