私たちは、1955年に探傷剤の化成品メーカーとして創業し、その後の変遷を経て現在に至るまで、非破壊検査及びマーキングの総合メーカーとして、お客様のあらゆるご要望に最適なソリューションを提供することを使命としてまいりました。その結果、機械・電気・化学の技術融合による斬新な製品を開発・提供してきた「製品力」、表面探傷装置、マーキング装置、消耗品の総合メーカーとして幅広くお客様のニーズに応えてきた「総合力」、さらには、製品の製造ライン組入を担保する「アフターサービス力」により、日本市場においてユニークな地位を確立し、我が国製造業の発展とともに着実に成長を遂げてまいりました。これも、ひとえに、これまで私たちを支えてくださったお客様はじめ、多くのステークホルダーの皆さまの温かいご支援の賜物と深く感謝申し上げます。
非破壊検査事業については、世界的な安全や信頼への意識の高まりとともに、従来は検査対象となってはいなかった機器や設備等の様々な構造物が検査対象となること等により将来市場は着実に拡大し、とりわけアジア太平洋地域において安定した成長が見込まれます。マーキング事業については、新興国における鉄鋼需要の拡大及びそれに伴う鉄鋼製品の用途や性能の高度化が期待され、その種類も飛躍的な増加傾向を辿る可能性があり、生産工程における的確な指定材提供のためのマーキングの底堅い需要が期待できます。このようななか、私たちは急成長市場を有する中国、韓国、タイ・インドネシアを始めとする東南アジア等の新興国において足場を構築してきており、今後の海外事業を戦略的かつ成功裏に展開するための体制を速やかに構築し、適切な事業展開を図ることで、非破壊検査事業及びマーキング事業における世界トップクラスの企業集団を目指してまいります。
また、私たちは、『品質保証を通して社会に安全と安心を提供する』を企業理念とし、非破壊検査事業、印字・マーキング事業に次ぐ第三の事業の柱構築のため、30年先をも見据え、新たにM&Aを中心とした、資本提携、業務提携、技術提携等による「品質保証に関連する技術力ある中小製造企業の受け皿=Good Companyによるエコシステム(MBS:Marktec Business System)」を構築するという戦略的なビジネスモデルに取り組んでまいります。私たちが少しでも多くの「技術力ある中小製造企業の技術」を承継することで、技術力があるにも拘わらず、後継者不在のため事業存続が危ぶまれる中小製造企業の雇用を確保しつつ、独自の技術、事業を継承し、後世に残すことが可能になると考えております。
私たちは2015年に創立60周年を迎えることができましたが、非破壊検査事業及びマーキング事業に加え、新たに上述の技術継承事業を展開し、新中期経営ビジョンとして『品質保証を科学するモノづくり集団として、日本・アジアから世界に通用するブランドをつくり、世の中を永続的に良い方向に変革して行く』を掲げ、社会に安全と安心を提供し続けることで100年さらにそれ以上続く企業集団であり続けてまいりたいと存じます。
皆さまにおかれましては、今後ともなお一層のご支援、ご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。